前ページと同じ工程をくり返して、左右パーツをマスキングしました。またしても画像がなくて申し訳ないのですが、この状態から余分にはみ出している金色をカバーするために、HGホワイトを吹き付けてから赤の塗装に入ります。 | |
先に解説した赤白ツートンのスネパーツと同じ要領で、エッジに暗い赤を細く吹き、さらに同じ要領で中央の面をリッチレッドで塗り重ねます。 | |
で、リッチレッドが乾燥したところでマスキングテープを剥がします。何度やってもドキドキの(以下略) | |
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ご覧のとおり、先にマスキングした金色の部分が顔を出すわけです。塗料の漏れもなく、美しく仕上がりました。 |
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さて、ここで考察なのですが、先に基本色の赤を塗ってから、この小さい面積を残してマスキングを施し、最後に金色を塗る方法もあると考えられますね。マスキングの段取りとしては、薄い色から濃い色へ。広い面積から狭い部分へ、と塗り重ねて行くことが基本なのですが、この場合はマスキングテープをはりつける作業そのものの手間を考え、小さい面積を先に塗ってからマスキングしたわけです。 |
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左から下段左〜右の画像は、胸部分のパーツの塗装手順ですが、こちらではまず金色に塗る予定の部分をマスキングして赤を吹き、次に赤い部分をマスキングして金色を吹くという手順をとっています(実はさらに白と黒も吹いています)。塗る場所の面積や、面構成によるテープのはりやすさ等、様々な条件を考慮した上で、塗り重ねて行く色の順番を決定し、最適なマスキングを施す必要があるわけで、こういった段取りを考えることも、マスキングという作業のひとつの手順といえるのです。 |
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こちらは別のキットの胸パーツですが、こちらは薄い色から濃い色(白〜赤〜ダークグレー)という流れでマスキングと塗装を行なっています。 まず全体にHGホワイトを吹いた後、パーツ中央上方にある一対のツメのような部分のみにグレーのシャドウ吹き〜白塗装を施した状態です。 |
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乾燥後、そのツメ状部分のみをマスキングテープで覆い隠し・・・ | |
全体にシャドウ〜赤(リッチレッド)の塗装を施します。このあたり、他のパーツと同時進行で塗っているのがわかりますね。 | |
そして赤の乾燥後、最後のダークグレーで塗る部分を残して、マスキングテープをはりつけます。 | |
ダークグレーを吹きました。この色はシャドウを吹かず、いきなりベタ塗りで決めています。 | |
赤い部分のマスキングを剥がして・・・ | |
最後に白い部分のマスキングを剥がせば、このように3色の塗り分けが完成するわけですね。 | |
こちらは、これから関節まわりの色になるメタリックグレーを塗るためにマスキングしたパーツ群です。この作業だけで3時間程度はかかっていますが、何しろマスキングの失敗は塗装のやり直しという事態を招くため、慎重に慎重を重ねてテープをはり重ねて行くため、どうしても時間がかかってしまうわけです。 |
以上で、マスキングという作業の大体の流れはおわかりいただけたと思います。塗り重ねる色や場所によって、段取りを考え、ちまちまとテープをはりつける必要があるという部分は、捕らえようによっては面倒臭いように思えるかもしれませんね。ですが、そういった部分に頭を使い、手間をかけるからこそ、模型を作ると言う行為が楽しいのだと、私は思います。 ちょっと昔のキットなど、マスキングが必要なガンプラ等をひっぱり出して、塗装の練習がてら挑戦してはいかがでしょうか。 |