その11

楽しいマスキング

Part3

白く塗った部分のマスキングが完了したところで、赤の塗装に入ります。まずは白い部分と同様に、エッジのシャドウを吹きますので、そのための色を作ります。今回はMr.カラー41番のレッドブラウンと、フィニッシャーズカラーのリッチレッドを混ぜあわせます。フィニッシャーズカラーもラッカー系なので、Mr.カラー用うすめ液で希釈出来ます。20mlで1本330円前後と少々割高ですが、発色の美しさには価格相応のものがあるので、一度お試しになってはいかがでしょうか。
上の2色を、レッドブラウン4、リッチレッド6の割合で混ぜ合わせました。
 さて、下の画像をご覧頂く前にお詫びと説明です。申し訳ないことに撮影する余裕がなかったのですが、先の白い部分のマスキングを終えた後に、赤く塗る部分にはみ出したグレーのシャドウを、HGホワイトで再び塗りつぶしています。グレーのシャドウを吹く前に、赤く塗る部分をマスキングしておけばこの手間は省けるのですが、同じ二度手間なら、HGホワイトを吹いた方が楽だろうと判断したわけですね。
で、赤く塗る部分のエッジに、上で作ったシャドウ用の色を細く吹き付けました。エッジだけでなく、スジ彫りの部分にもモールドに沿って吹き付けています。
シャドウ部分が乾燥したら、先のリッチレッドをそのまま(もちろんエアブラシ塗装用に希釈して)吹き付けます。まずはシャドウのかかっていない面の中央から塗り始めて・・・
ちょっとテカッて見にくいのですが、エッジの色に馴染ませるような感じで、リッチレッド(基本色)を塗り拡げて行きます。
他の面も、同じ要領で塗って行きます。先に吹いたシャドウのラインの中央部分がはっきり残るように、基本色を塗り重ねて行く・・といった感じでしょうか。言葉で伝え難い感覚ですし、いきなり出来るものではないかもしれませんが、経験さえ積めば必ず出来る技術だと思います。
両スネパーツの基本塗装が終わりました。エッジのシャドウの中央を残して・・という意味がおわかりいただけると良いのですが、いかがでしょうか?
赤い塗料が完全に乾燥したところで、マスキングテープを剥がします。何度やってもドキドキする瞬間・・・
下地の塗装を傷めない様に注意しつつ、慎重にテープを剥がして行きます。一度に無理矢理引き剥がさず、はり重ねた順番を逆に辿るように、丁寧にはがしましょう。

すべてのテープを剥がし終えました。幸いマスキング漏れもなく、きれいな塗り分けが完成しました。

冒頭で述べたように、最近のガンプラしか作ったことの無い方には、初めて見る作業かもしれませんね。ここでは単純な塗り分けの例をご紹介していますが、これを応用することで、複雑なオリジナル塗装や、迷彩塗装等も出来ますので、身に付けておいて損のないテクニックであることは間違いありません。
 では次に、マスキングの段取りと、入り組んだ部分のマスキングテクニックを解説してみましょう。


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