その11

楽しいマスキング

Part2

前置きが長くなりましたが、いよいよマスキング作業に入ります。私は田宮模型が発売しているタミヤマスキングテープを主に愛用しています。6mm、10mm、18mmと3種類の太さのテープがあり、はり付ける部分によって使い分けます。左は、ケース(テープカッター)に入った状態のマスキングテープで、18mmと10mmのもので、それぞれ370円と300円程度で購入出来ます(40mm幅のものも発売されているようです)。
こちらは詰め替え用として売られているモノで、値段は細い方から130〜230円といったところです。ケースは一度購入すれば良いので、ニ度目からはこちらを買うことになるわけですね。
マスキングテープのふちが傷んでいたり、微細なゴミが付着していたりした場合、そのままパーツにはりつけて塗装すると、塗り分けのラインが乱れてしまいます。このページ最上段のように、普段ケースに入っていれば、さほど必要ない作業ではありますが、左画像のように、金属製のスケール(定規)とデザインナイフを使い、テープのふちを0.5mmほど切り離します。
こうすることで、パーツにはりつける際のテープのふちがしっかりした直線になり、マスキングによる美しい塗り分けラインが手に入るわけです。
いよいよ実際のマスキングです。設定上スネのパーツは、赤と白のツートンカラーになっているので、先に塗った白い部分をマスキング(被い隠す)して、赤を塗ることになります。まずはふくらはぎ部分にあるスリット状のモールド部分からテープをはりつけます。こういった部分は、エアブラシから吹き出した塗料が入り込みやすいので、画像のようにモールドのデコボコにテープを密着させるようにはりつけます。
塗り分けラインをキッチリと出すために、その上からさらにテープをはりつけます。赤い矢印で指しているスリットの底部は、後でつや消し黒で塗る予定なので、テープがかぶっていなくても良いわけです。
スネパーツ側面から前面にかけても、同じ要領でテープをはりつけます。矢印部分のように面が折れている部分にも、テープをしっかり密着させましょう。
前面です。ここも矢印部分のラインが乱れないよう、テープをきっちりはりつけます。

右側面。これまでとまったく同じ要領で、折れた部分や、スリットの内壁にしっかりとテープを密着させます。あまり強くこすりつけたりすると、せっかくの塗装面を傷めることになりますので、力加減には注意しましょう。
塗り分けラインのふちをしっかりマスキングしたら、他の部分もテープで覆い隠します。本当に微細な隙間からでも塗料が入り込みますので、ほんの少しの隙間も開かないよう細心の注意を払って、厳重にテープをはりつけましょう。
左はスネパーツ後ろ側。下段左右は、同様の作業を終えた左右のスネパーツです。左足にあたるパーツの方は、一部白いマスキングテープを使っていますが、この部分は別メーカーの製品を使ったためです。タミヤ製にくらべると粘着力が弱いため、塗り分けラインのマスキングに使うのは避けていますが、値段が安いので、このように大きな面を隠す場合にのみ使っています。何しろ一度のマスキング作業で、大量のテープを消費しますから、こういった工夫でコストダウンを図るわけですね。

ちなみにこちらが、上で言う「別メーカー」のマスキングテープ。100円均一でお馴染みのダイソーさんで販売されている製品です。画像は30mm幅12m長が2本入ったものですが、幅と長さの違う製品が数種類発売されているようです。ダイソーさんの製品は、店鋪によっては扱われていない場合もありますので、全国どこでも手に入る・・とは行かないかもしれませんが、近所に店鋪がある方は、探してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、マスキングのための道具として、マスキングゾルという、乾燥するとビニール系の皮膜になる液状の薬品も存在します。こちらは、テープでのマスキングが困難な非常に細かい部分への使用に適した製品なのですが、テープでの作業以上に、特性への理解と「慣れ」を必要とする道具なので、今回は割愛させていただきました。

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