その2:開くべきところは開けよう

MGでは再現されるディティールも、HG-UCでは
省略されていることがままあります。これもわかり易
い例を上げるなら、ガンダムの胸の黄色いダクト部分
が、MGではちゃんとスリットが開いているところ、
HG-UCでは階段状になっているだけですよね。様
々な理由から、これは仕方のないことなのですが、逆
に言えばこういった点をキチンといじれば、より高い
精密感を演出することが出来るのです。ちょっと面倒
ですが、ひと味ちがう作品を目指してがんばります。

肩アーマーに施された、縦3本のスリット状モールド。ここは基本塗装の後で黒く塗ればオッケーな感じもするのですが、やはり実際のスリットになっていた方が、リアルであることは間違いありません。まずは1.5ミリのピンバイスで、左のように穴を開けてやります。

上で開けた上下の穴を繋げるように、デザインナイフで少しずつ削り込んで開口します。D5パーツを2個、計6本のスリットをがんばります。12本じゃなくて本当によかった・・・(汗)

トゲの先端を尖らせ、すべてのスリットを開口した肩アーマー。これだけでも随分雰囲気が良くなったと思うのですが・・・

これだ! インテイクだかダクトだかわかりませんが、この段差になったモールドは本来スリットになっていて然るべき。ここが塞がっていることで、全体の印象を悪くしているように思えるのです。(気のせいですか?)

いったんくり抜いてプラ板で新造という手も考えたのですが、最初に決めたモットーに反することになるので、ここはデザインナイフの先端で削り込むのみにとどめました。全部で8ケ所をコリコリと・・・気長にじっくり作業しましょう。

いかがでしょうか? 加工前の画像と見較べていただけば、その効果がわかると思います。気にしなければ全然問題ないポイントではありますが、手を加えた作品と、無加工の作品を見較べたら、その違いは誰の目にもはっきりとわかるはずです。これもさほど難しい作業ではありませんので、是非とも挑戦してみてください。

ようやく肩アーマーから解放されたところで、次は腕部速射砲になるパーツD1(2個)とアゴにあたるパーツA15に設けられた肉抜き穴を埋めてやりましょう。左はそれぞれの穴に、適当な大きさに切ったプラ板の細切れを詰め込み、瞬着を流し込んで固めたところです。

瞬着の硬化後、余分なプラ板を削り落とし、表面を耐水ペーパーで整えました。アゴの裏側はともかく、速射砲になるパーツは完成後も目立つ部分なので、しっかり埋めておきましょう。

普通に組む時でも、ちょっと問題になるのがこの部分。前腕になるA9〜A12パーツの合わせ目に、左のようなモールドが施されており、接着剤を使って組み立てると、左のようにモールドが潰れてしまうのです。

左上の画像は極端に接着剤がはみ出した状態ですが、逆にこのようにはみ出させることでモールドを潰してしまい、左のような先細の彫刻刀で彫り込んでやります。

左が、彫刻刀で彫り込んだ後の状態です。この後ここに、本来あるべき丸いモールド(スラスターでしょうか??)を追加することになります。その工作は、後日この欄の下に追加しますのでお待ちください。

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