その2

パーツの型取りと複製

Part8


こちらも気温によって変化しますが、化学反応によるレジン
キャストの硬化は、気温が高ければ高いほど劇的に早まりま
す。真夏など、主剤と硬化剤を混ぜて、撹拌している最中に
硬化が始まってしまうこともあるのです。逆に、あまりにも
気温が低いと、いつまでたっても固まらず、最悪の場合硬化
不良を引き起こすこともあります。また、かなり強い有機溶
剤の臭いが発生
しますので、換気には充分注意しましょう。

まず、主剤と硬化剤を等量ずつ、紙コップに
注ぎ分けます。常に同じコップに同じ薬品を注げるよう、コップに「硬」「主」と書いてあるのがわかるでしょうか。あまり量が少ないと、上手く硬化しないことがあるので、少し余るくらい用意してください。       

「混」と書いた紙コップに、主剤と硬化剤を一気に注ぎ込みます。ここからは手早い作業が必要となりますので、落ち着きつつ、出来るだけ迅速に作業を進めましょう。    
   

両方の液体を注いだ紙コップを、割り箸で静かに撹拌します。泡が立たない程度の素早さで、主剤と硬化剤が完全に混ざり合うように撹拌してください。

撹拌した混合液を、シリコンゴムの型に流し込みます。この際も、空気の泡が入らないよう細心の注意を払いながら、静かに、少しずつ流し込んでください。         
        

硬化する前の混合液は無色透明なので、型の底の気泡を見つけた場合は、爪楊枝を使ってつつき出します。角の部分などに気泡がたまりやすいので、注意してください。    

瞬間接着剤のキャップの型は深さがあるので、複製品を取り出しやすいように、爪楊枝を埋め込んだかたちで硬化させてみました。


ひとりで作業しながらの撮影なので、ちょっと説明不足
ですよね、ごめんなさい。混合液を型に流し込む際は、
撹拌した割り箸を伝わらせるようにして、チョロチョロ
と少しずつ流すと良いでしょう。どうしても細かい気泡
が入ってしまいますが、つつき出すにも限界があります
ので、それほど気にすることはありません。後で表面仕
上げが大変になるのですが、手流しの型取りでは どう
しようもないことなので、あきらめましょう。    

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