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番外編

ヒンジ(蝶番)の自作と内蔵

Part1

参考キット バンダイ1/550 デンドロビウム

HGUC1/144の発売を前に、突然作りたくなった
1/550デンドロビウム。模型質問箱の方でいただい
たハッチの開閉ギミックをどうやって作ればいいかとい
うご質問に、自分の中の需要と供給のタイミング(笑)
がピタリと一致。この勢いにまかせて、外観を崩すこと
のない、ヒンジの増設工作をご紹介いたします。このキ
ットに限らず、ハッチやウェポンベイの開閉を再現した
い時に応用出来る工作なので、是非ご覧くださいませ。

さて、買って来たキットをバリバリと開け、おもむろにコンテナ(A-11)とハッチ(F-11)のパーツを切り出して組み合わせてみます。これらのパーツは、差し換えによる開閉両状態の再現が可能となっているのですが、やはりパカパカと開け閉め出来た方が楽しいに決まってますよね。そこでパーツをながめつつ、うむむと唸って改造プランを決定。すみやかに手を動かすことにしました。

まずはコンテナパーツを加工します。左の画像の赤い矢印で指した部分を、四角くくり抜くことにします。黄色い円で囲んだ部分は、そのままにしておきましょう。

四角い穴を開けるというのも、あまり経験のない方が多いかもしれませんが、難しく考えることはありません。左のように、1mm径のピンバイスでバシバシと穴を開けて・・・

その穴をつなげるように、デザインナイフと彫刻刀と細身の平ヤスリで穴を整えて行きます。後々の加工のため、もともとの大きさより、開口部の面積を若干大きめになるよう削りました。いや、ホント、計算通りなんですってば!

次に、上で開けた四角い穴にスッポリ収まるサイズに、プラ板を切り出します。ここでは、以前別の機会に作っておいた、1.5mm厚のプラ板(1mmと0.5mmを接着したもの)を使っています。

ちょっと分かりにくいと思いますが、スルスルと入って行くような感じのサイズになるよう、少しずつ削って調整します。

そのプラ板を、左のように切り込みを入れるような形に削り込みます。2mm強程度の深さがあれば充分でしょう。

上で削り込んだ部分に、やはりスルッと収まる幅のプラ板を用意します。左右とも同じ1.5mm厚のプラ板で作りました。

さて、ここからはちょっと特別な道具が必要になってきます。まずは0.5mm径のピンバイスを用意します。もう10年近くも前に買ったものの、ほとんど使う機会がない工具のひとつですね〜。

この、0.5mmのピンバイスで、左のように組み合わせたプラ板の側面から、垂直に気を付けつつ、ピンバイスで穴を開けます。完全に向こう側まで貫通させる必要はありません。まずは、片側からのみ穴を開けます。
ピンバイスは差し込んだまま、0.5mm径の真ちゅう線を用意します。ここでは、ウェーブさんのC-LINEを使いました。これも何年前に買ったものやら・・・。
ピンバイスを抜き取った穴に、上で用意した真ちゅう線を差し込んで、プラ板を固定。その状態で、反対側にも0.5mmのピンバイスで穴を開けます。
両側から穴を開け終わったら、左のようにプラ板の断面のエッジを落としておきます。これは言うまでも無く、ヒンジを動かした場合の干渉を避けるための加工です。
エッジを落としたプラ板を組み合わせ、両側から真ちゅう線を差し込みます。はみ出した部分はニッパーで切り落として、切断面をヤスリで整えます。
ここまでの工作で、左のような簡単な蝶番が出来ました。可動部にある程度の節度もあるので、ハッチの保持くらいは充分可能でしょう。では次のページで、この蝶番をどのように使うかを御説明いたしましょう。

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